スカニアジャパンが公式ホームページに公開中の『Scania Digital Showroom(スカニアデジタルショールーム)』。アプリケーション、キャブ、エンジン、内装、外観など、多岐にわたる項目を組み合わせることにより、カスタマーの用途に応じた「お好みのスカニア」をウェブ上で仕立てることができます。
GRIFF IN MAGAZINEでは、この「スカニアデジタルショールーム」を2回に分けてご紹介。前編は、基本仕様からエクステリア(外観)までの項目をお送りしました。後編では、完成までの操作方法、完成後にできることなどをご紹介します。
残る項目はインテリアとボディカラー
まずはここまでのおさらいをしましょう。前編では、赤枠内までの項目を完了しました。「あなた好みのスカニア」の完成までは、残りの大項目「キャブインテリア」「カラー」の2つのみ!
大項目「キャブインテリア」では、まず中項目「シート」→小項目「運転席シート」が選べます。デフォルトでは【ミディアムA】にチェックが入っていますが、ここではスカニアの導入希望者が「リジッドトラックの完成ウィング車を購入したい。積荷保護のためエアサスにしたい。内外装の仕様は、少し高級にしたい」と考えているという、前回決めた設定を継続し、シート形状がより優れている【プレミアム】を選択しました。
デフォルト装備以外を選ぶと登場する「ご提案画面」を見ると、【プレミアム】を選ぶと自動的にパッケージされるシート関連の装備一覧が表示されます。例えば【プレミアム】では、「ランバーサポート」が標準で備わることがわかります。
「シート」の項目ではこのほか、「助手席シート」「運転席/助手席シート表皮」「運転席上部バックレスト調整機能」「運転席ベンチレーション」「運転席/助手席ランバーサポート」などが続きますが、【プレミアム】を選んだ場合、これらも自動的に選ばれますので、そのまま先に進みます(シートの選択によっては、各小項目を任意で選ぶことができる場合もあります)。
続く中項目は「ベッド」です。スカニアのベッドは厚みがあり快適という評価を受けています。シリーズによっては幅やマットレス、上段ベッドなどの豊富なオプションを用意していますが、今回は基本設定でキャブの全長が短い「デイキャブ」を選んでいるため、ベッドに関して選択できる項目が少なくなっています。なお画像のように、選択画面でレ点が何もついていない場合は、現在の仕様では選択できないことを示します(一部例外あり)。
このような限定的な条件でベッドのオプションを選ぶと、画面のようにキャブタイプが自動的に【CR17N(Rシリーズ・デイキャブ)】や【CR20H(Rシリーズ・ハイルーフ・スリーパーキャブ)】が選ばれます。そのため、当初から進めてきた【CG17N(Gシリーズ・デイキャブ)】の基本仕様が、Rシリーズに置き換わってしまいますので注意が必要です。もし置き換わってしまった場合は、「仕様」まで戻って【CG17N】を再選択してください。
次の中項目「入れ物・棚」も、今回の基本仕様では選択できる装備が少ないので(繰り返しになりますが、仕様によってはこの項目から装備を選ぶことも可能です)次の「トリム」に進みます。
小項目は「インパネ色」「インパネ下部色」「ダッシュボード仕上げ」などがありますが、選択できないもの、選択するとキャブが他のシリーズに切り替わってしまうもの、そして「レスオプション(標準装備から外す)」などが多いので、ここもそのままで次へと進みましょう。
なお「ダッシュボード仕上げ」の小項目では、デフォルトで【ハード+クロム】にチェックが入っていると思いますが、これは前編の時点で、「内装スタイリングパッケージ」を選んでいるため。そのパッケージを未選択にすると、「ダッシュボード仕上げ」が【ハード】になります。このように、いろいろな項目が密接に関係していることがわかります。
中項目「空調システム」「ライト」も変更なく、そのままデフォルトで進むことにしました。
スカニアは各シリーズともに標準装備が豊富なため、中項目「オーディオ・カーナビ機器」以下の小項目では、レスオプションが多くなります。その中で追加ができる装備として、「インパネ追加モジュール」からiPadなどをホールド可能な【アクセサリーパネル】、そして「ラウドスピーカー」から【4×20Wデュアルコイル】を選択してみました。
「キャブインテリア」最後は、中項目「ステアリング」→小項目「ステアリングホイールタイプ」ですが、「内装スタイリングパッケージ」を選んでいるため、自動的に【革巻き】が選択されます。
いよいよ外観の印象を決めるボディカラーの選択
さあいよいよラストの大項目「カラー」です。外観のイメージを大きく左右するカラーは、「お好みのスカニア」を作るための重要な要素です。スカニアでは、キャブに塗るカラーを豊富に設定していますので、「スカニアデジタルアーカイブ」でいろいろと試してみてください。なお、企業ごとのオリジナルカラーで彩ることももちろん可能です。その場合は、ぜひディーラーにお問い合わせください。
大項目「カラー」→中項目「キャブ」を選びます。ここでは、キャブの基本カラーリングが決まります。上から白系、メタリック、黒、青、赤……と系列ごとに色が並びます。その中から、高級感ある外観を生み出す「メタリックカラー」をチョイス。すると、選べるメタリックカラーの見本が出てきますので、スウェーデン国旗の青をイメージしつつシックな色合いを持つ【Blue BASF 50259417】という色をクリックしました。
その下の中項目「シャシ」は飛ばして(なんとシャシ色も赤、青、緑、黄色など豊富な色が用意されています!)、次の中項目「マルチカラーコンセプト(MCC)」に進みます。そして小項目「キャブコントラストペイント」の【有り】にチェックをつけてみましょう。
実はここで【有り】を選んでも、現段階では画面には何も反映されません。というのも、この色は、グリルやバンパーなどへの「差し色(コントラスト色)」で、後述の項目で、差し色を入れるか入れないかを決めるためです。
それを踏まえ、次の小項目「コントラスト色」は、スウェーデン国旗の色合いに近く、かつ落ち着きが出そうな【アラバスターホワイト (RAL1015 CM)】にしてみました。さて、完成したらどんな色味になるのでしょう。
次は、中項目「エクステリアカラーパッケージ」です。
スカニアの力強いマスクを作るグリルの色や仕様、通常ではブラックとなっているバンパーやフェンダー、ミラーなどの色を決めることができます。現状では、キャブ以外はブラックのままなので、ここはぜひとも全体的に塗装を施しましょう。
「エクステリアカラーパッケージ」以下の小項目に示されている通り、塗装指示をする部位は細かく分かれているのですが、例えば「アンダーライン外装塗装パッケージ」から【レベル2】もしくは【レベル1】を選ぶと、キャブ下の大部分を塗装することが可能になります(ただし、ここではまだ画面には何も反映されません)。
次はグリルの「フロントグリル外装塗装パッケージ」を見てみましょう。
しかし、キャブとグリルを同じ色にできる【シルバーリブ付きキャブ色】や【キャブ色】を選ぶと、自動的にキャブカラーが【アイボリーホワイト】に変わってしまいますので(画像参照)、デフォルトの【シルバー色】をそのまま保持します。
ただし、この先の小項目「フロントグリルアッパーパネル塗色」では、【コントラスト色】のみグリルへの設定が可能です。こちらは後述します。
続く小項目「バンパー」に進みます。【キャブ色】【コントラスト色】が表示されますので、後者にチェックを入れます。すると、バンパーが【コントラスト色】に変わりました。【コントラスト色】を変えたい場合は「マルチカラーコンセプト(MCC)」→「コントラスト色」に戻って再設定します。
前述のように、グリルの色を【コントラスト色】で塗ることができます。「フロントグリルアッパーパネル塗色」を【コントラスト色】にすると、「フロントグリルロアパネル塗色」も【コントラスト色】が自動選択されます。また、横方向に走るリブも「フロントグリルアッパーリブ塗色」の項目で【コントラスト色】に置き換えられます。こちらも「フロントグリルロアリブ塗色」は自動で【コントラスト色】に設定されます。
ボディ下半分の見える範囲をなるべくコントラスト色にしたいので、残りの小項目「乗降ステップローパネル塗色」「フロントホイールアーチトリム塗色」「ヘッドランプ枠塗色」で【コントラスト色】を選びました。そしてドアミラーも「後写鏡カバー塗色」で【コントラスト色】によるカラー化を施しました。
お疲れ様でした! これにて終了です! 完成した仕様は、様々な方法でダウンロードをすることができます。参考例では、JPG画像にてダウンロードを行いました。
こちらがダウンロードされた画像です(上記画像は、上下左右をトリミングしています)。
画面センター下部にある5つのバーをクリックすることで、ここまで仕上げた内外装を閲覧できます。また、「インテリア」を押すと、360度ビューで内装を確認することができます。
「サマリー」→「サマリーを表示する」をクリックすると、別ウィンドウが開き、「スカニアデジタルショールーム」で作り上げた仕様の詳細を表示します。これはPDFファイルとなっているため、ダウンロードでの保存も可能です。
画面右下の「見積もり依頼」をクリックすると、このようなフォームが開きます。詳細な仕様の決定やオリジナルボディカラー塗装などに関するご相談は、ディーラーでもお受けしております。ぜひお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ:https://www.scania.com/jp/ja/home/contact-us.html
「スカニアデジタルショールーム」の楽しみ方はいろいろ!
2回にわたってお送りした「スカニアデジタルショールーム」のご紹介はいかがだったでしょうか。最後に、上の画像は、「重量物運搬車」から「6×4 トラクター (リヤエアサス)」「CR20N」を選んでカスタムカラーを施したものです。このように様々な仕様のスカニアを画面上に作り出すことができますので、ぜひいろいろと試してみてください。
Text:遠藤 イヅル