Scania Japan

ドライバー目線でスカニアの魅力を掘り下げてみた! VOL.02「休憩・点検編」

前回より「GRIFF IN MAGAZINE」でこれまでにご紹介した『SCANIA(スカニア)』製品の良さを、シチュエーションと導入効果に分けてお送りしています。第1回「運転中のドライバー目線で見た、スカニア」に続く2回目となる今回は「休憩・点検時のドライバー目線で見た、スカニアの魅力」にフォーカスします。

【前回までのあらすじ】
前回の「運転中のドライバー目線で見た、スカニア」では、朝、事業所に出社、貨物を積み込んで長距離輸送に出発。600kmを走って目的地に到着、貨物を下ろしてまた次の場所へ…というミッションを想定し、その際に感じられるスカニアの美点を描写しました。そこで今回は、休憩時や点検時の様子を掘り下げます。

休憩時にも発揮されるスカニアの快適性

高速道路を快適に移動していると、気付かないうちに時間が経っていることがあります。前回の休憩から3時間が経っており、そろそろサービスエリアに入って休憩をとることにします。4時間の内に30分以上の休憩が義務付けられているのはご存知の通りです。遮音性に秀でた広いキャブ、クッション性の高いシートを持つスカニアはとても快適で、長距離移動もラクにこなすことができます。休憩の時でも、広くて静かな室内空間はドライバーに心地よい休息時間を提供してくれます。

キャブルーフの高さも、広々感をアシスト。ノーマルルーフとハイルーフモデルでは、キャブ内で自由に立ち上がることが可能です。特にハイルーフでは室内高が2030〜2070mmにも達します。運転席に着座したままでも頭上には広大な空間があるので、腕を思い切り伸ばし上半身のストレッチもできます。車内容積を最大限確保するスクエアなキャブデザインにより、面積の広さも十分です。

スカニアのキャブ内はとても広く、特に高さ方向の余裕は多くのドライバーから好評を得ている。着座位置が低く乗降性に優れているPシリーズでも、デイキャブ・ノーマルルーフで1800mm、スリーパーキャブ+ハイルーフ採用モデルでは2030mmという高さを確保する。写真の助手席は、跳ね上げ可能なタイプ。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

助手席は、折りたたみ式シートや回転機能+リクライニング付きシートを選択可能で、運転で疲労を感じ始めた足を伸ばして寛ぐときにも活用できます。また、ダッシュボード助手席側には、作業や食事にときに役立つ折りたたみのテーブルを備えています。表面は滑り止め加工が施してあるのもポイントです。

助手席は、オプションで回転+リクライニング機能付きを選べる。ダッシュボード助手席側には折りたたみ式のテーブルも用意しており、食事の際や日報を記載するときに役立つ。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

外部収納が多く利便性が高いことを改めて実感

スカニア新モデルでは、P、G、R、S全シリーズに、ハッチ式のキャブ外部収納を装備する。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

休憩を終えたので、再出発しましょう。でもその前に、長距離走行で汚れてしまっていた窓をキレイにしておこうと思います。窓を拭くためのウエスとスプレーボトルは、キャブのドア後部に設けられた外部収納にあります。ここには簡単な工具や洗車用具、油脂類、軍手、革手なども入れています。汚れが出やすいアイテムを車内に持ち込まないで済むのは嬉しいですよね。しかも収納内部は夜間時に便利な照明付きで、さらには車内からもアクセス可能なのはとても便利です。

スカニアでは、手前に倒したフロントグリルを昇降台(ステップ)として活用できるため、フロントウインドウを拭く際などに重宝する。(Photo:SCANIA)

手前に倒したフロントグリルは小休憩するのにも便利。(Photo:SCANIA)

エンジンオフでも適温を保つキャブ、心地よい睡眠ができるベッド

行程は2泊3日。初日朝に事業所を出発し、夕方に一つ目の目的地で貨物を下ろしました。そして次の場所には、再び高速道路に乗り約400kmの移動です。あたりが真っ暗になった頃、やがて見えてきたサービスエリアへ入っていきます。駐車場にスポットを見つけたので、ここで朝まで睡眠を取ることにします。エンジンを切ると通常停止する空調機器ですが、キャブの中は季節によって寒かったり暑かったりしますので、休んでいる間もエアコンやヒーターをオンにしておきたいところです。しかし、やはりアイドリングストップは大切。アイドリングストップは、燃料代を抑えコストを削減するほか、大気汚染の改善、騒音の低減及び地球温暖化の防止にも寄与します。環境確保の観点から、条例でアイドリングストップを義務付けている都道府県も少なくありません。

どんな気温下・天候でも快適に走ることができるスカニアは、休憩中の車内適温確保にも留意している。(Photo_SCANIA)

そこでスカニアでは、アイドリングストップ中でも使用できるキャブクーラーを装備。今は夜も暑い夏の盛り。除湿機能まで持っているエアコンは嬉しい装備です。エンジンオフでもキャブ内を適温にキープしますので、快適なキャブ内で心地よく眠ることができます。また、エアコンをオフにしても、屋根上のチルト機構付きルーフハッチを開くことで換気も可能です。サイズは380〜390mm(仕様により異なる)×660mmという大きさ。防虫ネットを装着していますので、夜開けっ放しでも大丈夫。昼間の暑い日差しを防ぐブラインドも備えています。

キャブの天井には、チルト機構付きルーフハッチを持つ。日除けのブラインドや防虫ネットも備えている。(Photo:SCANIA)

そして、横になるベッド自体も良好なつくりになっています。スカニアにはキャブの奥行が広いスリーパーキャブと、リジッドトラックで多く用いられているデイキャブがありますが、どちらのタイプにもベッドを備えています。スリーパーキャブのベッド幅は800mmあり、仕様によっては1000mmに拡張できるタイプも設定。マットレス素材も好みによって各種選べるようになっていて、いずれも心地よい睡眠をドライバーに与えてくれます。
ルーフに取り付けられた高効率のランプや読書灯などの車内照明は、状況に合わせて使い分けることができます。

スリーパーキャブのベッドは、幅800mmの固定式、もしくは1000mmまで拡張できるタイプの2種類を用意。マットレスはスプリングが交互に配置されたボンネル式低反発フォーム、もしくはポケットスプリング式が仕様によって選択される。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

最大限の積載量を確保するデイキャブにも、幅540mmのベッドを装備。厚さ7cmのマットを備え、快適な仮眠を可能とする。デイキャブのベッドは跳ね上げ式で、ベッド下収納スペースへのアクセスも良好。シートの仕様はベーシック、ミディアムA、ミディアムB、プレミアム(V8専用)が設定されている。写真はミディアムA。(Photo_Masato Yokoyama)

豊富な収納で美しい車内環境を実現

翌朝。昨夜はとても心地よく、しっかりと休むことができましたのですっきりとした目覚めです。睡眠で用いたブランケットや枕、読んでいた雑誌などはベッドに出しておくこともできますが、スカニアに備わっているフロント/リアルーフシェルフ、ベッド下などの数多くの大きな収納スペースにしまいます。収納はかなりの容量がありますので、ストックで買った飲み物やティッシュの箱までしまっておくことができます。また、Sシリーズ・Rシリーズには冷蔵庫の備えがあり飲み物を冷やしておくことも可能です。車内小物や必要な道具は自然と増えていってしまうものですが、スカニアの豊富なストレージを活かせば、車内はいつも整理整頓。美しい車内環境を整えられます。

キャブ内、リアの頭上にも収納を設けることが可能。写真はハイルーフ用のリアルーフシェルフで、合計容積は324ℓもある。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

ベッド下のスペースは、キャブの高さによって様々な種類がある。写真はRシリーズで、大きなストレージを標準で備える。片側だけでもSシリーズでは81ℓ、Rシリーズでは62ℓの大容量。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

SシリーズとRシリーズには、引き出し式の冷蔵庫を用意。隣の収納と合わせ、まるで動く部屋のような利便性と快適性を提供する。(Photo_SCANIA)

フロントウィンドウ上には、フロントルーフシェルフも。ノーマルルーフで86.2ℓ、ハイルーフでは196.2ℓという大きさ。写真はノーマルルーフ(Photo_YosukeKAMIYAMA)

朝に佇むスカニアの凛々しさ 点検のしやすさもスカニア流

朝食を済ませてトラックに戻ってきました。休憩していたサービスエリアの駐車場には数多くのトラックが並んでいますが、自分が運転してきたスカニアの雄姿には、いつ見ても胸が踊ります。「自分は、このカッコいいトラックのドライバーなのだ!」と感じ、誇らしくなるのです。

スカニアが並ぶと、その迫力は倍増する。株式会社ゴールド・スター様取材時に撮影。(Photo_Masato Yokoyama)

スカニアのドライバーになることは“エース”の証! 〜株式会社ゴールド・スター様〜 はこちら

サービスエリアを出発する前に、本日の始業前点検を行います。トラックの状態を確認するのはドライバーの義務です。タイヤの空気圧・摩耗や異常、ホイールの組み付け、ブレーキペダルの踏みしろ、灯火類などチェック項目は多岐に渡ります。

スカニアの迫力あるマスクを構成するフロントパネルは、点検用リッドにもなっており、エンジン冷却水量の点検なども簡単に行えます。エンジンオイル量はメーターパネル内の大型液晶モニターで確認。不足しているようだったら、右側のサイドパネル内にあるオイル補充口から、純正オイルの充填が行えるようになっています。

フロントパネルは上、両サイドパネルは横に大きく開く。ピンク色の液体はエンジン冷却水。適量を示すメモリは、タンク自体に表示されている。(Photo_Masato Yokoyama)

機能的なメーターパネル。オイル残量、アドブルー残量、ウィンドウウォッシャー残量などのチェックが可能。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

高級乗用車のような質感を誇るインテリア

次の目的地を目指して出発する時間になったので、スカニアに乗り込みます。適度な手応えのドアノブを引くと、しっかりとした建て付けのドアが開きます。ドアインナーパネル造形だけでも、素晴らしいインテリアデザインの片鱗が感じられます。乗用車では「ドアの開閉でクルマの作りがわかる」と言われますが、スカニアも同様で、ドアを閉めた時の重厚な音としっかりとした感触により、スカニアが高品質・高精度で作られていることがうかがえます。

ドアインナーパネルの写真だけでも、質感の高さ・デザイン性の良さがわかる。(Photo_YosukeKAMIYAMA)

Sシリーズの乗降用ステップ4段のうち、ドアに隠れる最上段には靴を置くことができる。キャブ内で仮眠するときに役立つ。(Photo_Masato Yokoyama)

掛け心地の良いシートに座って改めて車内を見渡すと、落ち着いたダッシュボードの造形、フィニッシュレベルが高い樹脂類、適度に配されたシルバーのアクセント、統一感があり操作性も上質なスイッチ類など、スカニアのインテリアは「高級乗用車そのもの」と言えるほどの高いグレードと質感を備えていることがわかります。毎日眺める仕事場ながら、この上質な室内空間のトラックに乗ることができるのは、本当に嬉しいものです。

ずっと共に走るパートナーでもあるトラックのキャブは、ドライバーのパーソナルスペースでもあります。スカニアのキャブは自分の家のように居心地が良く、安らぎを得ることができます。快適なキャブも、長距離運転をサポートしているのです。

高機能とエレガンスを両立したインテリア全体のフィニッシュレベルはとても高く、高級車と呼んでも差し支えないレベルだ。(Photo_SCANIA)

全体の統一された色調、隅々まで手を抜かないデザインも、上質な室内空間を生み出している。(Photo_SCANIA)

現役スカニアドライバーが語る「スカニアの快適さ」

最後に、スカニアの快適性について、実際のドライバーから頂いたインプレッションをお届けしましょう。お話くださったのは、新潟県新潟市に本社を持つマルコー・トランスポート株式会社のスカニアドライバー、大林 春彦氏です。

「キャブ内の遮音性も高く、天井も高くて広々しているので、これまでにないほど快適に過ごせています。もちろんエクステリアやインテリアの品質もこれまででダントツです。トラックのキャブって、一度出かけるとずっと過ごす空間なので、自分の部屋のように快適であってほしいんです。その点、天井も高く広々としたスカニアトラックには何の不満もありません。

暖房がしっかり効いてくれる機能と空間設計も嬉しいですね。この辺りはさすが北欧スウェーデン生まれだなと。長らくトラックを手がけているメーカーだけあって、ノウハウは世界屈指なんですね。同じ北国の新潟の人間として、暖房の性能はしっかり見ちゃいます。休憩のときには、他のトラックドライバーからも声をかけられますよ、それも嬉しいですね」

スカニアの快適性を語ってくださったのは、品位ある紫色に彩られたスカニアに乗る、マルコー・トランスポート株式会社の本林 春彦氏。(Photo_堤 晋一)

スカニアの「ドライバーを想う心」が長距離輸送をバックアップする 〜マルコー・トランスポート株式会社様〜 はこちら

今回は、休憩・点検時にも感じられる、スカニアの評判・美点をまとめ、スカニアの魅力を改めてお伝えしました。掘り下げ記事の最終回となる次回は、スカニア導入の効果についてお送りします。

(Photo_SCANIA)

【おすすめ記事】ドライバー目線でスカニアの魅力を掘り下げてみた!VOL.01「運転編」 はこちら
【おすすめ記事】スカニアの魅力を様々な角度から掘り下げてみた!VOL.03「導入効果編」 はこちら
【おすすめ記事】【スカニア新モデル解剖編】21年ぶりのフルモデルチェンジ!気になる細部を徹底チェック! はこちら

Text:遠藤 イヅル
Main Photo:YosukeKAMIYAMA

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