Culture

一生に一度は見たい!スウェーデンで楽しむオーロラ鑑賞

カナダやアラスカとともに、オーロラ鑑賞に適しているのが、スウェーデン、フィンランド、ノルウェーの北欧三か国。どの国にも、オーロラが頻繁に表れる「オーロラベルト」の中に含まれている地域があり、世界の人々を魅了してやまないオーロラを満喫することができます。北欧の北極圏では、一日を通して太陽が昇らず暗い状態が続く極夜と言われる状態になるところも多く、オーロラ鑑賞に適している場所がいくつもあります。今回は、そんな中からスウェーデンのオーロラ特集をお届けします。

人々を魅了してやまない、スウェーデンのオーロラ(Photo_Asaf Kliger/imagebank.sweden.se)

いつどこで見られる?スウェーデンのオーロラ

スウェーデンでオーロラを見るのに最適なのは、「Norrland(ノールランド)」と呼ばれる北部の地方。この地方には、「Lappland(ラップランド)」と呼ばれる地方も含まれており、先住民族サーメ族が住んでいるところとしても有名です。ヨーロッパの北の果ての大地は、高緯度で、夏は白夜、冬は極夜となり、日照時間が短くなる10月頃からオーロラを楽しむことができます。ラップランドは、冬でも安定した天候の日が多く、オーロラが見られる確率が高いといわれています。絶対にオーロラを見たいという旅行者は、これらの地域で3泊から4泊すると必ず一晩は見られるといわれています。次から、スウェーデン北部地方のオーロラ観光にお勧めの6か所をご紹介していきます。

スウェーデンでオーロラを見るのに最適な北部地方。

先住民族サーメ族も住む、スウェーデンのラップランド地方(Photo_Anna Öhlund/imagebank.sweden.se)

スウェーデン北部地方の玄関都市、キルナ(キールナ)

 
まずご紹介したいのが、スウェーデンの北極圏最大の街で、ラップランド地方の玄関都市「Kiruna (キルナ)」です。ストックホルムなどの都市からのアクセスがよく、飛行機や夜行列車で訪れることができます。キルナは、鉱山拡大のために市街地を移転させている街としても世界的に有名です。こぢんまりとした街には、ショッピングモールもあり、オーロラ鑑賞とともに、昼間のショッピングや観光も楽しめる街です。街には木造の教会として有名なキルナ教会もあり、一見の価値ありです。キルナの街からもオーロラ鑑賞は可能ですが、専用のバスツアーもおすすめです。

スウェーデン北部の玄関都市、キルナ(Photo_Jann Lipka/imagebank.sweden.se)

キルナの木造の教会は一見の価値あり(Photo_Hans-Olof Utsi/imagebank.sweden.se)

ユッカスヤルビのアイスホテルでオーロラを

キルナから車で約15分の「Jukkasjärvi(ユッカスヤルビィ)」は、世界初の氷のホテル「Ice hotel(アイスホテル)」がありますが、こちらもオーロラ観光には適しています。アイスホテルという名前ですが、ホテルは年中オープンしており、氷でできているホテルの部分は、毎年12月中旬にオープンし、春まで宿泊が可能です。氷の部屋以外に普通のコテージやサービス棟もあります。アイスホテルは、宿泊せずに見学のみで訪問することもでき、氷の彫刻や芸術を見たり、氷の宿泊ルームやアイスバーを見たりすることができます。入場料は以下のようになっています。アイスホテルでは、様々な冬のアクティビティのオプションも準備されており、夜のオーロラ鑑賞とともに楽しむことができます。

見学入場料(2022年12月17日から2023年4月16日)
大人:349kr(約4,430円)、学生/65歳以上:249kr(約3,160円)、子ども5~12歳:125kr(約1,590円)、4歳以下:入場料を支払った大人との入場は無料
※2023年2月10日時点、1クローナ=12.7円換算

世界初の氷のホテル、アイスホテルでオーロラ鑑賞を!(Photo_ Asaf Kliger/Icehotel/imagebank.sweden.se)

アビスコのオーロラ・スカイ・ステーション

次にご紹介するのが、「Abisko(アビスコ)」にある「オーロラ・スカイ・ステーション」です。アビスコには、キルナからスウェーデン国鉄を利用して約1時間半でアクセス可能。国立公園があり、夏はハイキングや登山、冬はスキーやオーロラ鑑賞と、年間を通じて自然を愛する多くの観光客が訪れます。降水量が少なく、大自然に囲まれたアビスコのオーロラ・スカイ・ステーションは、山頂まで登れるリフトもあり、オーロラ鑑賞に世界一適した場所ともいわれています。

一生に一度は見たい!スウェーデンで楽しむオーロラ鑑賞

アビスコのオーロラ・スカイ・ステーション(Photo_ Lola Akinmade Åkerström/imagebank.sweden.se)

スキーとオーロラ鑑賞で冬満喫、ビヨルクリーデン

アビスコより車で約15分、もしくは電車で10分、ノルウェーの国境沿いに向かったところにあるのが、本格的なアルペンスキーが楽しめるスキー場「Björkliden(ビヨルクリーデン)」で、スキーとオーロラの両方をスウェーデンで楽しみたいという方にはもってこいの場所です。ビヨルクリーデンは、スキー場がメインの小さな町で、スキー場を中心に、高級ホテルルームから、コテージやロッジタイプまで揃っており、人数や期間に応じて選択が可能です。スキー教室などのアクティビティやオーロラ鑑賞ツアーなどもあり、飽きることなく、冬のスウェーデンの大自然を満喫できます。

本格的なスキー場でスキーを楽しみながらオーロラ鑑賞!(Photo_Henrik trygg/imagebank.sweden.se)

世界遺産「ラポーニア」とオーロラが楽しめるイェリヴァーレ

キルナから電車で約1時間半のところにある「Gällivare(イェリヴァーレ)」もオーロラ観光におすすめの場所です。イェリヴァーレは、ラップランドのちょうど中心に位置しており、ここを基点としてほかの場所への日帰り旅行を組み合わせて旅を楽しむこともできます。また、イェリヴァーレは、1996年にユネスコの複合世界遺産に登録された「ラポーニア」が位置する場所としても有名です。世界遺産とオーロラを同時に楽しむというのもよいのではないでしょうか。

ラップランドの大自然に欠かせない、トランスポート(Photo_SCANIA)

冬のマーケットで有名なヨックモック

イェリヴァーレから電車で約1時間半南下したところにあるのが、2月に行われる冬のマーケットで有名な「Jokkmokk(ヨックモック)」で、ここも北極圏に位置しており、オーロラ鑑賞が可能です。ヨックモックマーケットは、毎年2月の第1週目に開催される冬のお祭りで、418回目のマーケットが2023年2月1日から始まっています。世界中から訪れる多くの観光客とともに昼間はマーケット、夜はオーロラ観光という楽しみ方もよいのではないでしょうか。マーケットでは、原住民族サーメ族の伝統工芸品や手工芸品を購入したり、この土地ならではのヨックモックソーセージを食したり、伝統音楽に触れることなどができます。

冬のマーケットで有名なヨックモックでも、オーロラ鑑賞は可能(Photo_Asaf Kliger/imagebank.sweden.se)

運が良ければ、ストックホルムでも見られる?!

北部地方でなくても、実はストックホルムでも見ることができるオーロラ。街灯の明かりが多いストックホルムで、観光客がオーロラを見るというのは、よほど運がよくないと難しいのですが、スキー場で有名な「Åre (オーレ)」や「Umeå(ウメオー)」などの街でも、冬の間はオーロラが出る確率は高く、オーロラ鑑賞が可能です。

ストックホルムでも見ることができるオーロラ(Photo_Jann Lipka/imagebank.sweden.se)

寒さ対策は万全に!

オーロラ鑑賞ができるのは、夜や夜中ですし、気温が下がることも珍しくありません。オーロラ追っかけツアーなどは、夜の22時頃から開始など、気温もさらに下がります。そんな寒さの中、オーロラが出るのを待ち、オーロラ鑑賞を楽しむには、しっかりとした防寒対策が欠かせません。帽子は耳までしっかり隠れるもの、手袋やマフラーは絶対必要です。アウターは、スキーウェアやロングダウンコートなどが良いでしょう。中も暖かいインナーやタイツ、レギンスなどの重ね着をし、靴下も裏起毛のあるものや、毛糸の靴下を重ねて履くなどの対策が必要です。また、スノーブーツなどのしっかりとしたウィンターシューズを準備する必要もあります。旅行会社や場所によっては、防寒着をレンタルできるところもあるので、確認されるとよいでしょう。

スキーウェア―のようなしっかりとした防寒具は必須(Photo_Anna Öhlund/imagebank.sweden.se)

スウェーデン北部のご当地グルメ

旅の楽しみで欠かせないのがご当地グルメ。食文化で、その土地で暮らす人々の伝統がわかります。オーロラ観光でスウェーデンの北部地方を訪れたら、是非試してほしいのが、原住民族サーメ族に由来するトナカイやヘラジカの料理です。サーメ族が暮らすラップランド地方の乾燥させたトナカイや大鹿の肉、森でとれる日本ではあまり聞きなれない様々なベリーをぜひお試しください。

トナカイ料理や北部地方ならではの食べ物もぜひ!(Photo_Pernilla Ahlsén/imagebank.sweden.se)

充実した昼間のオプショナルツアー

ご紹介した地域では、オーロラ観光のハイシーズンとなる11月から4月を中心に、冬ならではの昼間のオプショナルツアーが充実しています。オーロラ観光は夜になるので、昼間をどのように過ごすかは、旅の計画にきちんと入れておくことをおすすめします。犬ぞりやトナカイのそりツアー、スノーモービル体験、クロスカントリー体験や冬の魚釣り体験など、様々なアクティビティを楽しむことができます。

トナカイそりツアーなど、冬ならではの様々なオプションも(Photo_Anna Öhlund/imagebank.sweden.se)

スウェーデンのオーロラ特集、いかがでしたでしょうか。一生に一度は見てみたい、大自然の神秘オーロラ、是非スウェーデンに見にいらしてください。

Text:サリネン れい子

【おすすめ記事】駅が美術館?!スウェーデン・ストックホルムの地下鉄アートとは はこちら

SHARE ON SOCIAL MEDIA

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

SCANIA JAPANの最新情報をお届けします。

従業員の満足度向上、コスト削減に大きく寄与するスカニア〜菱幸運輸株式会社〜

東京都江戸川区に本拠を置く、菱幸運輸株式会社を取材。東京・大洗港や大井・品川・青海埠頭から貨物・コンテナの輸送を主業務とするほか、倉庫業なども営んでいる。

CUSTOMER
操縦性に優れ視界が広いスカニアは、女性トラックドライバーにも運転しやすい! 〜株式会社ハーベスト・ワールド・エクスプレス様〜

操縦性に優れ視界が広いスカニアは、女性トラックドライバーにも運転しやすい! 〜株式会社ハーベスト・ワールド・エクスプレス様〜

GRIFF IN MAGAZINE初の女性トラックドライバー登場!東京都大田区に本社を置く株式会社ハーベスト・ワールド・エクスプレスに勤める近藤 愛さんに、スカニアの良さ、乗りやすさなどを女性目線でお聞きしました。

CUSTOMER
ウェブ上でオリジナルスカニアを仕立てられる「スカニアデジタルショールーム」で、お好みの一台を作ろう【後編】

ウェブ上でオリジナルスカニアを仕立てられる「スカニアデジタルショールーム」で、お好みの一台を作ろう【後編】

スカニアジャパンの公式ホームページで公開中の「スカニアデジタルショールーム」。アプリケーション、キャブ、エンジン、内装、外観などの組み合わせにより、カスタマーの好みや用途に応じた「お好みのスカニア」をウェブ上で仕立てることが可能です。後編では、完成までの操作方法、完成後にできることなどをご紹介します。

Scania Japan

ウェブ上でオリジナルスカニアを仕立てられる「スカニアデジタルショールーム」で、お好みの一台を作ろう【前編】

スカニアジャパンの公式ホームページで公開中の「スカニアデジタルショールーム」。アプリケーション、キャブ、エンジン、内装、外観などの組み合わせにより、カスタマーの好みや用途に応じた「お好みのスカニア」をウェブ上で仕立てることが可能です。今回は、どんなことができるのかについて、画面を用いてご紹介。2回に分けてお送りいたします。

Scania Japan

【スカニアジャパン、納車2,000台目を達成】降雪量の多い厳冬期も快適に、求人問題解決にも寄与するスカニア〜有限会社丸富通商様〜

本社を北見市留辺蘂(るべしべ)町に置き、北見・札幌(小樽)・登別・苫小牧・旭川の道内6箇所に支店を構える有限会社丸富通商にスカニアジャパン記念すべき2,000台目が納車された。納車式の模様ととも、スカニア導入の経緯などを伺った。

CUSTOMER
スウェーデンの歴史と技術力が生み出す、スカニアの高いテクノロジーと革新性

スウェーデンの歴史と技術力が生み出す、スカニアの高いテクノロジーと革新性

『SCANIA(スカニア)』の母国であるスウェーデンといえば、日本では家具のイメージが強いのではないでしょうか。そこで今回は、伝統工芸品や家具・工業製品など、スウェーデンの技術力や工業化を成し遂げた革新性とスカニアの関係にフォーカスします。

FIKA TIME