Culture

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

クリスマスのお祝いは、その国の文化と伝統が色濃く出ます。中でもスカニアの母国スウェーデンのクリスマスは、ヨーロッパでも独特の文化で彩られています。クリスマスマーケットが始まる11月末から、サンタクロースがやってくるクリスマスイブの12 月24 日、そしてクリスマスツリーを窓から投げ捨てる(?)クリスマスの終了まで、スウェーデンではどんな風にクリスマスを過ごすのか、一挙にご紹介します。

アドベントで始まるクリスマスの準備

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

クリスマスの25日までを数えるアドベントロウソク立て(Photo _ Simon Paulin / imagebank.sweden.se)

「Advent(アドベント)」という言葉をご存知でしょうか。もともとはキリストの降誕を待ち望む期間のことで、クリスマスの25日から遡ること4週間前の日曜日を第1アドベントとし、約1ヶ月ものあいだ、毎週第1、第2、第3、第4アドベントと数を数えながらクリスマスを待ち望むのです。その年のクリスマスの日が何曜日になるかによって多少ずれますが、だいたい11月の最終日曜日か12月の最初の日曜日が第一アドベント(2018年は12月2日)で、4本のロウソクを立てることができる「アドベントロウソク立て」に毎週1本ずつ蝋燭を灯しながらクリスマスの準備をします。

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

アドベントを彩る星のオーナメント(Photo _ Helena Wahlman / imagebank.sweden.se)

アドベントとともに登場するのが、12月1日から始まる「アドベントカレンダー」。クリスマスカレンダーというとわかる方も多いかと思います。クリスマスまでの毎日、その日の日付の窓やポケットを開けながら、なかに入っているチョコレートや小さなおもちゃを楽しんだり、クイズに答えたりしながら、クリスマスの日を待ちます。スウェーデンではクリスマスカレンダーの子ども番組やラジオ放送もあり、人々は毎日放送を楽しみにしています。

週末のアドベント・フィーカに欠かせないルッカセットとジンジャークッキー

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アドベントの期間中のフィーカではルッセカット(中央左側)というパンやジンジャークッキーを楽しみます(Photo _ Emelie Asplund / imagebank.sweden.se)

アドベントの週末には「Advent Fika(アドベントフィーカ)」と呼ばれるコーヒータイムを催します。そんなときに欠かせないお茶のお供が「Lussekatter(ルッセカット)」と呼ばれるサフラン味のパンとPepparkakor(ジンジャークッキー)です。どちらもスウェーデンのクリスマスにはなくてはならない味で、家庭で手作りをすることも多いのです。

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ヨーロッパのクリスマスで振る舞われるホットワインも(Photo _ Helena Wahlman / imagebank.sweden.se)

これに合わせて飲むのが、Glögg(グロッグ)と呼ばれるホットワイン。レーズンと松の実を淹れて飲むと、温かさが体と心に染み渡ります。冷たい飲み物の代表はJulmust(ユールムスト)と呼ばれるコーラに似た飲み物で、クリスマスの食事に合う、アルコールフリーの飲みやすいスウェーデン独特の飲み物です。

クリスマスデコレーションやクリスマスマーケットを楽しむ週末

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

スウェーデンの家庭を飾るクリスマスらしさ溢れるオーナメント(Photo _ Helena Wahlman / imagebank.sweden.se)

スウェーデンの11月の気温は太陽が出る日で一桁台に、さらに午後16時頃には陽が落ちるという、暗く寒い暗黒の日々が続きます。そんな毎日が一変するのが、クリスマスの飾りつけが行われる第一アドベントの週末です。「クリスマスの星」と呼ばれる星の形をしたライトと山形の蝋燭立ての形をした「アドベントのキャンドルライト」が窓辺を飾り、一気にクリスマスムードになります。そして町もクリスマスデコレーションがいたるところに施されます。

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

スウェーデンの首都ストックホルムにある老舗デパート「ノーディスカ・コンパニー」を彩るクリスマスデコレーション(Photo _ NK)

スウェーデンのクリスマスデコレーションといえば、ストックホルムの老舗「ノーディスカ・コンパニー」なるデパートのクリスマスウインドウです。毎年クリスマスをテーマに趣向を凝らしたデコレーションが施され、これを見るのを楽しみにしているスウェーデン人がたくさんいます。

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

ストックホルム旧市街のクリスマスマーケット(Photo _ Ulf Lundin / imagebank.sweden.se)

アドベントの週末とともに、スウェーデン中で開催されるのがクリスマスマーケット。学校や団体が行うクリスマスマーケットから、ストックホルム旧市街の有名なクリスマスマーケット、スウェーデンの港町ヨーテボリにある遊園地のクリスマスマーケットまで、多くのクリスマスマーケットがクリスマスまで毎週末開催されます。一昔前はクリスマスマーケットでプレゼントが用意されていたのですが、最近はそれも少し減ってきたよう。それでもみんな楽しみにしているクリスマスマーケットには、多くの人々が出かけます。

スウェーデンの夜に光をもたらす「ルシア祭」

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スウェーデンの教会で催されるルシア祭の様子(Photo _ Ola Ericson / imagebank.sweden.se)

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クリスマスに街の施設を回るルシアの少女たち(Photo _ Cecilia Larsson Lantz / Imagebank.sweden.se)

アドベントとともにスウェーデンのクリスマス前になくてならないのが、12月13日に行われるルシア祭です。「光の祭」とも言われるこのお祭りはキリスト教の聖人「ルシア」を祝う行事で、「サンタ・ルシア」の歌をを歌いながら蝋燭の冠を被ったルシアの少女が先頭に立ち、「ターナー」と呼ばれるルシアのお付きや星の少年、サンタ、ジンジャークッキーと連なり、町や学校など各地の施設を練り歩きます。この日は、朝から晩まで幼稚園から教会、老人ホームに病院とスウェーデン中でルシアの行列を見ることができ、いよいよクリスマスがやってくるという光を感じることができるのです。

クリスマスイブにサンタクロースとドナルドダック!?

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スウェーデンの一般的な家庭でのクリスマス風景(Photo _ Carolina Romare / imagebank.sweden.se)

スウェーデンのクリスマスはキリスト教に由来しており、そのためキリスト生誕のお祝いとされていますが、北欧文化とバイキングの時代からの伝統も受け継ぎながら今に至っていることもあり、現代では宗教的なお祝いというよりは伝統的な行事という意味合いの方が強いです。

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

もちろんサンタクロースもやってきます!(Photo _ Carolina Romare / imagebank.sweden.se)

そんなスウェーデンのクリスマス、メインのお祝いはクリスマスイブの12月24日。サンタクロースがやってくるのも当然24日ですが、入ってくるのは煙突からではなく玄関から。そして、このクリスマスイブに欠かせないのがなんとドナルドダック! 1960年代からスウェーデン国営放送で放送され始めた「ドナルドダックと彼の仲間たち」という番組はスウェーデンのクリスマスのマストアイテム。今でもクリスマスイブの15時に家族で毎年この番組を見ることが伝統となっているのです。

メインはクリスマスハム、ビュッフェスタイルで食べるクリスマス料理

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

家族で楽しむスウェーデンの一般家庭でのクリスマスパーティ(Photo _ Carolina Romare / imagebank.sweden.se)

スウェーデンのクリスマス料理は、バイキング料理発祥の国らしく、Julbord(ユールボード)と呼ばれるビュッフェスタイル。ユールボードは11月中旬になるとレストランで見かけるようになり、第1アドベントとともに本格的になり、職場などの年末パーティで食べることが多くなります。

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

豚のクリスマスハムをはじめ、スウェーデン伝統の料理がクリスマスの食卓を彩ります(Photo _ Helena Wahlman / imagebank.sweden.se)

ユールボートのメインは豚のクリスマスハムで、マスタードと一緒に食べます。このほかにミートボールやソーセージ、”ヤンソン氏の誘惑”という名前のアンチョビ入りポテトグラタン、ニシンの酢漬けやいろんな種類のサーモンなどの魚料理も並びます。さらにもう一つの定番料理と言えば、イブの朝に食べるミルク粥。このミルク粥のなかにアーモンドを一粒入れる習慣があり、アーモンドが入っていた人は近いうちに結婚するという言い伝えがあります。残ったミルク粥にミカンの缶詰をいれると、クリスマスの定番デザート「Ris ala malta(リース・アラ・マルタ)」になります。

日本のお正月のような伝統を持つスウェーデンのクリスマス

アドベントやクリスマスマーケット、ルシア祭などを楽しみながら、クリスマスに向けて大掃除や準備をしていくスウェーデンのクリスマスは、日本のお正月のような感じで家族でお祝いをします。しかし、残念ながら誰もが一緒にいることができる家族がいるわけではありません。何らかの理由でクリスマスを一緒に祝うことができる家族がいない人々もいらっしゃるのですが、そんな人たちのために活動をしている慈善事業団体などに寄付をするのも、福祉の国と呼ばれるスウェーデンらしい伝統です。こうしてアドベントから始まったクリスマスは「Tjugonde dag Knut」と呼ばれる1月13日に、ツリーの周りでダンスをして、窓からツリーを投げ捨てるという行事で終わりを告げます。

スカニアの母国スウェーデンでのクリスマスまでの過ごし方、伝統的なデコレーションや料理をご紹介!

(Photo _ Ola Ericson / imagebank.sweden.se)

スウェーデンのクリスマス、いかがでしたか。日本はもちろん、ヨーロッパのそれとも異なる伝統を持つスウェーデンのクリスマス。一度経験してみませんか?

Text:サリネン れい子

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