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車両輸送のパイオニアが選んだ、車載トレーラー用スカニア 〜株式会社小山運送様〜

スカニアは「車載トレーラー用トラクター」としても活躍中

スウェーデンに本社を置く、世界有数のトラック・バス・産業用エンジンメーカー『SCANIA(スカニア)』は、2009年にスカニアジャパンを設立して以来、我が国でも着実に台数を増やしている。その活躍の場は、日本市場でスカニアが得意とする重量物輸送用トラクターだけでなく、様々なフィールドに広がりを見せているのは、GRIFF IN MAGAZINEで既報の通りだ。

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今回ご紹介する株式会社小山(おやま)運送は、車載トレーラー(キャリアカー)用のスカニアトラクターを運用している。そこで取材陣は、同社が車載トレーラ用トラクターにスカニアを選び、実際に使っている感想をお聞きするべく、一路、同社本社がある熊本へと向かった。

グリーンとイエローのカラーリングが印象的な、株式会社小山運送のスカニア。同社では自動車輸送を主に行っており、スカニアも車載トレーラー(キャリアカー)の牽引で活躍中だ。

株式会社小山運送は、九州エリアにおける乗用車輸送のパイオニア

小山運送の設立は1971年。今年で創業50年を迎える。

熊本県熊本市の、阿蘇の雄大な景色を望むエリアに本社を構える株式会社小山運送。1971年に設立された小山運送は、「商品の安全性を第一に全国輸送」をスローガンに、自動車輸送・大型精密機械輸送・建設機械・一般貨物輸送を行っている。九州エリアの乗用車輸送ではパイオニア的存在の同社は、創業以来の事業である自動車輸送に関して絶大的な自信を持っており、国内大手自動車メーカーの工場から出荷された新車の日本各地への輸送、中古車・マイカーの輸送までオールマイティに対応する。輸送の範囲も広く、キャリアカーにクルマを載せたままフェリーに乗り、韓国まで届けに行くこともある、とのこと。このほか、緊急車両・福祉者車両などの特殊架装車・バイクの輸送、情報の機密が必要な発売前のクルマ・安全性が求められるイベント用車両の輸送も得意としている。

車載トレーラー牽引に適したスカニアトラクターを導入

小山運送に在籍するスカニアは4台。写真はそのうちの1台、「R410」だ。ホイールベースが3.8mクラスの、いわゆる「G尺」が採用されている。

小山運送は約30台のトラック・トラクターを保有するが、その中でも輸入トラックの比率が多いことが特徴だ。同社では、今から30年以上も前の1990年から輸入トラックの導入を始めており、県下では、輸入トラックを積極的に使う有力企業としても知られる。小山運送に初めてスカニアが来たのは2017年のこと。2021年7月現在、従来モデルの「R580 LA6×4MNAトラクター」が1台、そして新モデルの「R410 A4×2NA3トラクター」3台の、計4台が活躍中だ。

3台の新モデルはいずれも車載トレーラーを牽引するが、そのトレーラーの1台はイタリアの「ROLFO(ロルフォ)」製である。ロルフォ社は1885年設立という歴史を持ち、キャリアカー市場では世界有数のメーカーとして名を馳せる。スカニアと連結されるトレーラー「BLIZZARD J1」は、支柱の少ない構造で本体重量が軽いことから、最大積載量をより多く確保できる。

こちらのスカニアに連結しているトレーラーは、イタリアのROLFO製車載トレーラー。支柱の数が極めて少なく、車両を積み降ろしする際の乗降が容易、上段床面の昇降が電動式となっていること、245/70R14.5という小径タイヤを用いることなど、見慣れた日本のキャリアカーとは大きく設計が異なる。

リアからのアングル。「BLIZZARD J1」は、日本向けの特別設計モデル。GRIFF IN MAGAZINEではおなじみの「株式会社トランスウェブ」がロルフォ社と共同開発して誕生した。欧州製トラクター+トレーラーの姿は、やはり「正調」の雰囲気を感じさせる。

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スカニアは、日本製車載トレーラーともマッチングする。スカニアのトラクターはPTO(パワーテイクオフ)と、トレーラーに供給する電源の両パワーソースを持つため、国内メーカーの車載トレーラー、ROLFO製トレーラーをどちらも牽引できる。R410に搭載されるエンジンは、「DC13」型12.74ℓ直6ディーゼルターボで、最高出力410馬力(302kW)/1900r/min、最大トルク2150Nm(1000-1300r/min)を発生する。トランスミッションは、スムーズな変速を誇る12段AMT「オプティクルーズ」を採用する。

こちらの6台積みトレーラーは、地元九州の福岡県に本社を持つ「矢野特殊自動車」の「アロー」。最大積載量は約8.5t。

輸入トラックの美点を知る小山運送も満足する、スカニアの高性能

続いて、株式会社小山運送 代表取締役社長 小山 忠博氏と、同氏の兄で現在は会長職に就く小山 孝信氏に、1990年に輸入トラックを買われた理由、そしてスカニアに関するお話をお聞きすることにした。

──1990年に輸入トラックを導入した理由は何でしょうか。

「1989年の東京モーターショーで展示されていて、『これはいいなあ、我が社のカラーリングにしてみたいなあ』と思ったのが、輸入トラックとのはじまりです。そこで1990年に1台買ってみたのです。すると乗り心地もいいし、車内も広かったことに感心しました。当時は青森の方まで走っていましたので、かなりの長距離になるのですが、輸入トラックは疲れないなあって思いましたね。それでその後も継続して、輸入トラックを買い続けました」

株式会社小山運送 代表取締役社長 小山 忠博氏(左)と、会長の小山 孝信氏(右)。トラック業界におられる長い経験が導き出す車両に関する話は、とても詳しく興味深かった。

──輸入トラックの良さをよくご存知だからこそ、スカニアの導入を決められたのですね。新たにスカニアを導入して、感じられたことはありますか。

「2017年に導入したのは前モデルのR580トラクターで、重量物輸送用に購入しました。乗って感じたのは、『トルクがあるなあ』ということでした。V8エンジンは580馬力というパワーで、トルクもあり、それまでの輸入トラックと比べても違いがわかりました。同じ重さの貨物を乗せて坂を上がると、明らかにスカニアのほうが登っていくのです。リターダーの効きも素晴らしい。スカニアのキャブには、ハイルーフがあるのもいいですね。キャブ内で立つことができるので、着替えができます。天井が高いと開放感がまったく違うのです」

低床・G尺スカニアトラクターのサイドビュー。なお、フロアの昇降が電動のロルフォ製トレーラーを牽引する場合、エンジンからの出力を使用するPTOを用いない。PTOの駆動に消費するエネルギーが無いため、燃費も向上する。

一般的な車載用トラクターでは、牽引するトレーラーが比較的軽量なので第5輪荷重(トラクターとトレーラーを連結するカプラにかけられる上限重量)も低く、さらにエンジンパワーも少なめなことが多いが、スカニアでは、第5輪荷重11.6t+高性能な仕様を用意可能だ。車載トレーラーの牽引だけでなく、積荷の重い高容積トレーラーとの併用もできる。

「さらにスカニアが素晴らしいのは、台数が出ないニッチな仕様でも、正規輸入車として型式を取っていることですね。他社では、このような場合は並行輸入車扱いになります。正規輸入車なら、登録時のメリットは大きい。減税にもつながります。それとスカニアでは、第5輪荷重が25tのモデルでも、リアがエアサスになるでしょう。他社では、このクラスになるとリーフサスしかない。国産他社では、エアサスは15tくらいまでの設定です。トランスミッションも賢く、ギア段の選択が適度です。シフトダウン時のショック少なさは特筆するレベルで、精密機械輸送時にはとても重宝します。それも、スカニアの良さですね。」

──日本では台数が出なくて開発や販売が進まないような車種でも、世界中で様々な仕様を作っているスカニアなら設定があるのは強みですね。確かにスカニア導入のメリットのひとつです。また、車載トレーラー用のスカニア新モデルへのご感想もお聞かせください。

「R410の1号車は、2020年の夏頃にやって来ました。新モデルでは、ステアリングが軽くなったと感じます。燃費は、従来よりも良い傾向ですね。車内も、さらに広くなりました。ウチのドライバーも、スカニアは長距離を走るとラク、と言っています」

スカニアの省燃費性能と快適さに驚き

牛嶋 雅史氏(左)、園田 達也氏(中)、宮本 真宏氏(右)と並ぶ、小山運輸のスカニア車載トレーラーチームの勇姿。燃費の良さ・車内の快適さなど、スカニアの美点を教えてくださった。

取材では、同社で車載トレーラーを牽引するスカニアに乗務するドライバー3名にも、お忙しい中お集まりいただいた。そこで、スカニアに乗って感じたことを、ドライバーのひとりでリーダーの牛嶋 雅史氏にお伺いした。

──スカニアに乗務されて感じたことや、ご意見をお聞かせください。

「まず、燃費がすこぶる良いですね。社内で使っている他社のトラクターがリッター3kmほどでも、スカニアでは3.5km前後で、これより悪くなることがありません。山梨県などの遠方に走った際は、リッター4.2kmという数値が出ました。410psのエンジンは本当にパワフルです。80km/h前後だとエンジンが900回転ほどしか回らないで済むのですが、これはトルクが豊かな証拠ですね。エンジン回転数が低いので、車内も静かです。長距離走った際の疲れなさにも驚きました。あと、スカニアで走ると、お客様や同業のドライバーから声をかけられることが増えました。会社の看板にもなっていて、注目度は高いですね。そのため、安全運転をさらに心がけるようになりました」

高級乗用車並みの快適性、仕立て、装備を誇るスカニアRシリーズのキャブ。革シートもオプションで選択することも可能だ。シート前の床から天井までは2070mm、エンジンカバー部で1915mmあるため、車内で立つことも容易。収納も充実しており、キャブ後方上部には324ℓ、ベッド下にも62ℓのストレージと冷蔵庫を持つ。

今後の小山運送の発展と、同社のスカニアの活躍を祈念

小山運送は、創業以来50年という長きにわたって車両輸送を行い、また30年以上輸入トラックを使用してきた実績を持つ。さらに、小山社長と会長のご兄弟は、トラックに関する知識がたいへん豊富である。そのため、同社は「良いクルマ」をよくご存知なのだ。その小山運送が、メイン事業の車両輸送に用いる車載トレーラー用トラクターにスカニアを選び、そしてとても満足されていることは、スカニア製品の性能の高さや、快適性などの定評が認められた証である。

そして、美しいグリーンとイエローのカラーリングをまとう小山運送のスカニアは、今日もまた雄大な九州の地を走っているだろう。これからもスカニアが、同社の発展を支え続けることを祈りたい。

さらに、日本の様々な業種に活躍の場を広げるスカニアの今後にも、目を離せない。GRIFF IN MAGAZINEでは、引き続き、スカニアの新しいチャレンジをお知らせしたいと思う。

本文のラストカットは、カバー写真の別アングルで。小山運送のスカニアは、阿蘇の雄大な景色など風光明媚な九州の景色にもよく似合う。

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カバー写真は3台並びだが、実はこちらはその前に撮影されたカット。取材時、当初ヤードにいたスカニアは2台だった。

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上の2台並びを撮影した後、撮影中に1台が車庫に戻って来たため、急遽車両配置を変更……という光景。なお、GRIFF IN MAGAZINEの各記事を飾る写真には、担当するカメラマンのこだわりが見られる。車両の置き方やカメラアングルなどには、細かな工夫やテクニックが秘められているのだ。もちろん、車両を並べてくださるドライバーのみなさんの腕前があってこそ、実現する写真でもある。

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ロルフォ製車載トレーラーを牽引するスカニアを別角度から。キャリアカーながらシンプルな出で立ちは、日本では見慣れない姿だ。キャブには「安全輸送」の文字が刻まれている。

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支柱の少なさはトレーラー自体の軽量化につながり、最大積載量は一般的な日本製車載トレーラーよりもおおむね1.5t以上多い11.1tをマークする。一度の運行でより多く積めた方が効率は良いのは言うまでもなく、コスト削減や売り上げ増につながる。

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日本製トレーラーとの形状・設計思想の違いが明確にわかる。

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みなさんご存知の、熊本のゆるキャラ「くまモン」が顔を覗かせるご当地ナンバーが愛らしい。

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グリル脇に「鷹勇(たかいさみ)」の文字が入れられたスカニアも。これは、小山氏ご兄弟の父が宮相撲の力士だった時の四股名だという。

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スカニアでは、左側ミラーはドアに装着される。牛嶋氏は「左側のドアミラーも、最初は慣れなかったのですが、今ではむしろ乗りやすいと思います」と話されていた。

Text:遠藤 イヅル
Photos:Masato Yokoyama

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